ロマゴン(ローマン・ゴンサレス)が陥落した理由を考えてみる

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ロマゴンまさかの2連敗から考察する敗因について

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【ローマン・ゴンサレス】

10歳の時にボクシングを始め、12歳で故郷の英雄アレクシス・アルゲリョの特別コーチを受けた[3][4][5]。アルゲリョの再来とも言われ、特に上下に放つ鋭いアッパーカットは、アルゲリョの指導を受けた賜物と言われる[5]。軽快なボディワークでプレッシャーをかけ、パンチを上下に打ち分ける的確で多彩なコンビネーション技術を持つ[3]。センス、パワーともに優れたハードパンチャーである[5]。
アマチュアの戦績は87戦全勝[6][7]とされているが、オリンピックや世界選手権やパンアメリカン競技大会等の主要大会の出場経験は無い。

<Wikipediaより抜粋>

今回の敗戦を含めて、この記事を執筆時点での戦績は 48戦46勝2敗(38KO)
これだけ見ても化け物ということがすぐにわかります。
僕が初めてロマゴンの存在を知ったのは当時WBAミニマム級王者の新井田と世界戦のテレビ放送だった。

ニカラグアのボクサーということで、僕の一番好きなボクサーである「アレクシス・アルゲリョ」を思い出させた。

ただ試合に関しては「また新井田が勝つんだろうな〜」という前提で見ていたのだ。
・・・が、始まってみるとロマゴンのそのリズムとテンポとハードパンチ、当て感に驚いた。
ミニマム級ならではのスピード感は見て取れなかったが、的確にハードパンチをヒットさせていく。
リズム感とテンポがアルゲリョをまた思い出させた。

伝説の幕開けを目の当たりにしたような衝撃があり、
当時一緒にテレビを見ていた友人達としばらく興奮が収まらないくらいだった。

世界を獲ってからの戦績は 28戦26勝2敗(20KO)
2連敗がなければ世界戦で 26戦26勝(20KO) というまさに伝説。。。

アマチュア時代から数えても直近の2連敗以外では負けがなかったのだ。

現在30歳というロマゴン。
たしかにボクサーとしてはもうピークは過ぎていると思うけど、
ここからが新しい伝説の幕開けとなるか、引退となるかが世間では注目されていると思うけど・・・。

そもそもなぜ敗北したのか・・・。

実を言うとまだ僕はこの2つの敗戦を記事以上のものでは見ていない。
Youtubeなどの動画ではまだ見ていない。というか見ないようにしてしまった。

それほどのまでに僕の中での「絶対的存在」となっていて、
誰とやっても試合結果はいつも同じだろうという存在であった。
いつか来るであろう井上尚弥との一戦に静かに心を踊らせていた。

おそらく階級を上げていくに連れ、ゴンサレスのもつ強烈な持ち味が薄れていったではないかという点。
なぜ同じ相手に敗北したのかという2点の疑問を晴らすべく、
また強く立ち上がった姿をみて魅了されたいという欲望も含めて分析していくことにした。

まず一点目のゴンサレスの持ち味がどこかのタイミングで薄れていったのではないかという点。

リズムのとり方を見てみる。

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まずミニマム級の世界タイトルを獲った最初の試合、新井田豊戦のロマゴンを見てみる。

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体格でも新井田を圧倒しているし、
パンチのタイミングもすごい。
独特のタイミングでいろんな角度から入ってくる。
1.1のタイミングみたいなのもあった。
しかも全てが重い。

新井田もめちゃ強かったけど、フィジカルで圧倒してるかなって感じはした。
初めてロマゴンを見たのもこの試合だけど、
これは伝説のボクサーになるなーと思った。
個人的には新井田もかっこよくてめっちゃ好き。
新井田も「1のリズム」を持っていて強いチャンピオン。
ミニマム級のロマゴンは新井田みたいなパンチ力は無いがテクニックと手数に長けた選手は
割と相性が良いから得意な相手だったんじゃないかな。
支払いとおつりのバランスが美味しいというか。

新井田はあそこまで打ち合わずに長期戦から活路を見出していく方が良かったんじゃないかな。

次にフライ級タイトルマッチの八重樫東戦。
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もう佳境のラウンドしか見つからなかったけど、
フィジカル的にはフライまでがバランスがいいと思う。
スーパーフライから先は厳しそうな印象だった。

てか八重樫ってロマゴンと戦ってなお現役で戦ってるってすごい。
見てる側も盛り上がるし、素敵なボクサーという印象。
ちょっと変則的なボクシングをする印象だけど、
上体を振る動きが少ないからか、
スタミナ切れもあるかもしれないが初弾からもらっているシーンが目立った。
打つ側からしたら初弾があたる、届くっていうだけでリズムが取りやすいだけに、
すこし相手の土俵に立ちすぎてたような気もするけど、
相手の土俵で相手を倒しにいく、しかも相手はロマゴンなのに。
というのは並大抵のメンタルではないと思う。
新井田もそんな感じだった。

この試合のロマゴンはポジション取りがうまかった。
八重樫もうまくスタミナを削ったし、9Rが勝負のラウンドだったと思う。

次は負け試合。
シーサケット・ソー・ルンヴィサイ戦。
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時代の終焉という感じがした。
確実にフィジカルで圧倒されている。
ロマゴン自身が下の階級でやってきたことをやられたような印象。
ロマゴン自体の仕上がりが悪いし、シーサケットも強いボクサーだと思うけど、
終始相手に動かされていて、今までの強いロマゴンが持っていた独特かつ強い「1のリズム」が
まったく見られない試合だった。
2試合目は負けシーンしか見当たらかなったが、もう一試合目より全てが悪かったと思う。

階級とフィジカルが釣り合っていないような印象。
テクニックと経験で戦っているような気もするが、仕上がってなかったと思う。

リズムを作ろうと気を配ってはいるものの、やはりラウンド毎の引き出しが少なく、
ロマゴンの持ち味である強いリズムと距離感、相手の闘志ごとなぎ倒すような、
内側から爆発するようなパンチと圧力すら見る影もなかった気がする。
そしてダラダラと消耗していくだけという印象を受けた。

え?これロマゴンだよね?というような。
明らかに別人。
かつてのロマゴンが身にまとっていた例外なく全てのヤバい奴らが持っている
独特なオーラを感じなかった。

ふと、かつて無敵だったタイソンの陥落を思い出した。

これ、まさかとは思うけどトレーナー変わったんじゃね?

ググッてみたところやはりというかトレーナーが変わっていた。

といか死去していた。

1ラウンド毎にコーナーに戻って座って呼吸を整えて、
そのラウンドから得た情報を元に次のラウンドからの作成をボクサーに伝え、
ボクサーはそれを実行する。
勝つための情報収集と戦略、戦術を組み立ててくれるトレーナーがいるからこそ、
ボクサーは勝てるのだ。

単純に殴るのが上手くても勝てないし、名チャンピオンには名トレーナーが付いているものだ。

ロマゴンはそのトレーナーを、頭脳を失った。

リズムが代わってしまったのもそのせいだと思う。
おそらく、直近2試合の負け試合はロマゴンは自力で戦ったんじゃないか。
あの頃の、トレーナーが生きていた頃の自分を思い出しながら、
模索しながら戦ったんじゃないか。

そんな気がしてしまった。
あくまで一個人の感想であります。

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